タンキーハウスを裏口から出ると、川沿いの道に出ました。
やはり昼間見る川は、いまにも溢れそうなほど水位が高くなっていて、氾濫したら川沿いの家はみんな床上浸水だなあと思いながら。。。。どんどん真っ直ぐに歩いていくと、「民族博物館」に到着。またトムくんが一生懸命に解説してくれました。





工芸品や、伝統的な生活のことや、歴史や産業、言語のことまで。盛りだくさんな内容でしたが。
さすがにここまで来たら、もう集中力が切れてきましたよ。
でも、「伝統的なベトナムの食事」の話と、「ご先祖様に花を供えるのはなぜか」という話は、とても印象に残りました。
ベトナムでは食事の内容を「陰陽」に分けて考える。
野菜にも陰陽があり、例えば豆腐 キノコは陰、肉や魚 卵 生姜 辛いものは陽
ご飯は陰でも陽でもないもの
バランスよく組み合わせて食べるようになっている。
これって日本でもよく言われる 体を温めたり、冷やしたりする陽性・陰性の食品ですね。
以前に日本で鍼の先生にお世話になっていた頃に、寒いところで育った果物(りんごなど)は体をあたためるけど、暑い場所で採れるくだもの(スイカやマンゴー、メロンなど)は体を冷やすと教わっていたのを思い出しました。
それから、ご先祖様を祀る仏壇にどうして花を供えるのか?ということを、トムくんは次のように説明したのです。
花と言われてどんなことを思い浮かべますか?
良い香り、きれいな色。
たしかにそのとおりだけど、花はいつか萎れて枯れてしまう。
それは私たち人間の一生と同じだ。
人の一生はとても短くて、いつか萎れて死んでしまう。
でも萎れてしまっても、終わりになるとしても、とても美しいのが人の一生だ。
だから花を供えるとき、そういうことを考えるのだと。




民族博物館は、建物そのものも古い木造で、とても風情がありました。
昔のホイアンの様子を描いた絵がありました。
大きな船の来る河、そして農業や漁業や工芸にたずさわる人たち。日本人もいます。



トムくんには、ここでお別れ。いっしょに歩いた距離は2kmちょっとでした。
トムくん ありがとう。あんなに幅広いテーマを、英語で解説しようとがんばってくれたことは素晴らしかったと思います。
お腹がぺこぺこだったので、ホイアン名物の「汁なし饂飩」みたいなのをランチに食べに行きました。なかなか美味しかったです。

