裁判官のいる部屋に戻ると「あなたの番ですよ」という感じで皆が注目しているので前のほうへ進んで弁護士のオジサンの近くに立つ。連れ合いは後ろのベンチ席に着席して緊張の面持ち。裁判官を見ると… なんと「ニコッっ」と微笑んで私に目礼してくれてるので(にこにこ)「あららら何だコリャ?」と私のほうもちょこっと笑顔で目礼を返すと、ではこのケースについて、と手続きが始まり。
まずGarda(アイルランドの警察、「ガーダ」と言う)の各案件について警察からの申請を読み上げる係のオッチャンが「2023年10月xx日にxx県xxの国道xxで云々」と読み上げ「不注意運転で起訴」→今度は弁護士のオジサンが「はいそうのような事故ではありましたが実はUターンしようとしてたことは確かだが後ろから加速して追い越そうとした相手車両にぶつけられたのであって、本来異議を申し立てることもできるが本人は確かに不注意だったから異議は申し立てないと言ってるし、アイルランドに来て11年間余罪もないし年齢はxx歳で(なんでここに年齢を言うのかわかんないけど
なるほど同じ事実でも弁護士さんがまとめてくれると簡潔で素晴らしいねーと聴き入っていたら、裁判官が「この件は起訴棄却としますが良いですね?」Gardaの言い分を読み上げたオッチャンも「はい問題ありません」→「サンキュー」バイバイってことで「いっけんらくちゃーく」
桜吹雪は降らなかったけど… 書類が来てから眠れないほど心配してた連れ合いは鳩が豆鉄砲的唖然茫然な顔。えーー棄却ってなに?もう帰ってもいいの?ヨロヨロと外へ出ると弁護士のオッチャンも「良かった良かった」と笑顔。「ほんと?帰っていいの?これでおしまい?」「はい、おしまいですよ」 連れ合いが弁護士に「それであなたのお支払いは?」「いえいえありませんよ」。
信じられない結末にビックリしながら裁判所を後にしたのでした。弁護士のオジサンは裁判所から手当が支払われるらしい。つまり罰則点もつかず罰金もかからず、起訴されたって記録さえ残らない、全部なかったことになった、のだった。
はあー流石にぐったりくたびれて、連れ合いとお茶を飲んでお昼ご飯に暖かいポリッジ食べて、また峠道を戻りましたとさ。おしまい。
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以上が「裁判所まで呼ばれて、あれはなんだったんでしょう?」体験の話です。
後日譚。
2024年秋 嫁ちゃんが車をぶっつけてしまい、ものすごく落ち込んでて、「だいじょうぶよー」といっしょうけんめい慰めていたsachan。その話をしたら、連れ合いが「そうだよねー誰かさんのときは半端なかったしね、でも怪我もなく人をぶつけたんでなかったし、よかったよね」と言ってる。
「え???誰かさんって???誰のことだ???」とよく考えてみたら….
「あーーーーそういえば、sachan車ぶっつけて、あまつさえ、裁判所まで行ったんだっけ???」と記憶が蘇ったのだった。
つまり、まだ半年も経ってないのに、「全部きれいに忘れ去っていたってわけなのよね?」
大爆笑。「そんな大変だったこと、きれいに忘れちゃったなんて!!信じられない!!」
というお話でした。


7月19日 遅刻してGlendaloughへ歩きに行きました。「人生いろいろあるわよねー」的な写真。