この話は、長いけど、記録のために載せておきます。はあー2024年ビックリ体験。
2024.07.18.
昨年の秋にけっこう酷い交通事故に遭って自分の車も相手の車もかなり壊れて怖い思いをしたのです。後ろから追い越してきた車にあてられた。秒単位でズレていたら死んじゃってたかもと考えたら壊れたのが車だけでほんとに良かった(お金はかかったけど)… と思ってたら「不注意運転で警察から起訴されたので裁判所に出頭せよ」と。え~なにそれ~?!
…で、その期日が7月18日の朝。山を越えた向こう側の街Naasまで無口になりながら連れ合いの運転で向かいました。
10時前に到着したら誰もいなくてがらーんとした裁判所。掲示を見るとなんと私の名前に「今日の210番目」と書いてあるではないか!「がーーーーん!何時までかかるんじゃー?お弁当持ってくれば良かった」 なんて考えながら待ってるうちに、どんどん人が増えて、ラッシュ時の新宿駅コンコース並みの大混雑のカオス状態に。この後「手錠をはめられて刑務所から来たジャンキー」6種類を始め、いろんな人たちが呼ばれては出ていくのを、じっと観察するはめに。
裁判所のホールの雑踏の片隅のベンチで(座れたのは幸いだった)じっと待つこと2時間半。手錠をかけられて警察官に連れられた若い男とかが次々に入ったり出たりして、だんだんに人が減ってきたと思ったら、残りの人たちは皆中へ入っても良いと言われて、裁判官が壇の上に座っている大きな部屋(部屋と呼んで良いのか?)へどやどや入って空いてるところへ座りました。
裁判官は50代ぐらいの女の人で、ものすごい早口で次々に案件を処理している。でもいつになったら自分が呼ばれるのか、何が起こっているのかもわからないので、緊張して話を聴き取ろうと頑張るがほとんど聴き取れなくて、隣にいる連れ合いが頼り。どうも呼ばれたが来ない人がたくさんいて、次の期日を指定しているようだ。
だんだん耳が慣れてきたら実に種々雑多なケースがあるとわかってきました。
例えばパブの外で泥酔して殴り合ったオバサン二人。350€の罰金を2年以内に支払いを命じられる。ミュージックイベントのため保険が必要なおじさん、保険かけて大丈夫かどうかの判断を裁判所にOK求めて証人を連れて来て、めでたくOK
電気用品2000€相当を窃盗したオジサンは麻薬欲しさだったがその後デトックスプログラムでクリーンになって少しずつ返済している。「罰金足しても収入がないから無理なので残りも返済すればよい」と裁判官。などなどアイルランドで今までには見聞きしなかった種類の話をいっぱい聞いちゃって社会勉強。
いつまで続くのか?もう13時半になっちゃった、裁判官のランチ休憩になってまた別の日にとか言われたら困るけどなーと思い始めた頃やっと「210番」と名前を呼ばれた!「はーいここです」「弁護士を自前で連れて来ましたか?」「いいえ」「それなら、え〜と、○○さんの担当ね」と、そこらに数人控えている弁護士のうちのひとりを指定。はあーーーそういうことになるわけね?と感心しながら外へ出て待ってると、さっきの弁護士がやってきて、どんな状況の事故だったか?異議を申し立てるのか?罰金課せられたら払う意思があるか?アイルランドにいつからいるか?年齢は?などを丁寧にきいてくれました。そして再び裁判官のいる部屋へ戻って行ったら… (つづく)

